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【西武】球界ザワついた〝山川穂高移籍〟のウラ 甲斐野央以外に挙がった人的補償候補3人

西武はソフトバンクにFA移籍した山川穂高内野手(32)の人的補償として、甲斐野央投手(27)を獲得したと11日に発表した。この日は西武球団が和田毅投手(42)を指名したとの一部報道が流れ、大きな波紋を呼んだが、水面下の動きはどうだったのか。最後の最後まで球界内をザワつかせた山川移籍劇の舞台裏とは――。

【写真】山川穂高が笑顔なき入団会見

 山川の移籍がついに決着をみた。金銭ではなく人的補償を求める方針を固めていた西武は、28人のプロテクトリストから外れていた甲斐野を選択した。

 西武にとっては、宿敵のホークスへFA移籍した〝山川騒動〟を象徴するようなドタバタ劇での決着となった。この日は一部で「人的補償に和田毅指名」との報道が流れ、球団やチーム内は大混乱に陥った。複数の球団やチーム関係者の話を総合すると「報道が出た時点で人的補償の結論は出ていなかった」という。

 仕事始めとなった5日に渡辺久信GM(58)は「いろんなポジションでどの選手が一番当てはまるか。ウチに入って機能するかとか、いろいろと考えています」と話していた。

 その中で甲斐野以外の獲得候補に挙げられていたのは「先発の和田毅、内野手の三森大貴、外野手の柳町達」(別の関係者)だったという。ここから精査と熟慮を重ね、最終段階では和田や三森の名前も残り、さらなる絞り込みが進められていた。

 仮に日米通算163勝のベテラン左腕の和田が加われば、先発ローテーションは高橋、平良、今井の〝2桁勝利トリオ〟にさらに厚みが増す。しかも2年目で早くも9勝をマークして飛躍が期待される隅田、3球団競合の末にドラフト1位で獲得した即戦力左腕・武内夏暉投手(22=国学院大)にとっても、これ以上ない手本となっていたに違いない。

 また、三森は西武のフランチャイズである埼玉・越谷市の出身。秋山(現広島)が流出して以来、チームの課題となっている「1番打者候補」としての魅力があった。ただ、三森が主戦場とする二塁には遊撃手の源田と二遊間コンビを形成する副主将・外崎がいる。今季のチームの構想がほぼ固まった状態で三塁や一塁、外野も守れるユーティリティープレーヤーの三森をどこで起用するかが悩みどころだったようだ。